ファーストサーバーの障害「真の原因」を勝手に推測
ファーストサーバーのHPから引用---------------------------------【障害発生状況】6月20日(水)17時30分ごろより弊社一部のサービスにおいて、WEB・メールなどがご利用いただけない状態になりました。【現在の状況】一部のお客様におきましては、サーバ初期状態からメールボックス内データを可能な限り復旧した状態で、提供しております。ただし、WEBデータについては一切復旧しておりません。今回の障害が発生した対象サービスにつきまして、リカバリー作業中のトラブルにより一時的にFTP・POPのご利用を停止させていただいております。(6月22日21:30)【原因】弊社メンテナンス作業において用いる特定の管理プログラムのバグにより、以下のサービスにおいてWEB・メールなどデータが消失【消失したデータについて】 消失したデータは次のデータとなります。 (1)サーバー上にアップロードされたデータ(FTP、ファイルマネージャ等)(2)サーバー設定情報(コンフィグレータへのログインID/パスワード、メール・FTPアカウント)(3)メールボックス内のデータ - 障害発生時に受信していなかったメールは、消失しております。 - 障害発生後のメールについては、受信できておりません。 送信者様側でエラーとなっております。(4)データベース---------------------------------これだけでは、一体何が起きているか分かりませんので、ファーストサーバーのOS、アプリケーションの状態を調べます。サーバースペック一覧から、サーバーOS→Linux カーネル2.4x~2.6xWEBサーバー→Apache 1.3x~2.2xメールサーバー→sendmail 8.12xデータベース→SQLite 2.8x~3.6x/MySQL 4.0x~5.0x(1)~(3)はユーザーのホームディレクトリ配下に格納されているか、もしくはシンボリックリンク(ショートカット)が貼られているデータです。(3)のデータが障害発生後も受信できないのはPOP3サービス(デーモン)を停めているからです。メンテナンス中にファイルをアップロードされると困るのでFTPサービス(デーモン)も停めています。>一部のお客様におきましては、サーバ初期状態からメールボックス内データを可能な限り復旧した状態で、提供しております。>ただし、WEBデータについては一切復旧しておりません。ファーストサーバーではデータ復元サービスを提供していますが、基本的に有料オプションです。無料で提供される新規サービスにおいても「申込み」が無いと復元サービスは受けられません。さらに、データベース(MySQL)のデータや設定内容は復元の対象外となっています。「一部のお客様」とは有料オプションを申し込んでいるか、無料オプションの「申込み」をしているお客様ということになります。「WEBデータについては一切復旧しておりません」というのはWEBデータよりメールデータの方が重要と判断し、WEBデータの復旧は後回しになっているのでしょう。これらの情報を元に、発表では「特定の管理プログラムのバグ」とあいまいに表現されている「真の原因」を概ね推測することができます。「特定の管理プログラム」とは比較的アクセスの無い時間帯を狙って動く「退会会員のホームディレクトリと使わなくなったデータベースを削除するためのバッチ処理(クーロン)」で、本来は退会のフラグが立っている会員のホームディレクトリとデータベースを削除するべきところを、退会のフラグが誤っていたか退会のフラグを判断する処理にミスがあり、「生きている会員」のホームディレクトリとデータベースを削除してしまったものと推測されます。LinuxのファイルシステムはWindowsのファイルシステムと違って削除してしまったデータを復旧するのは難しいため、バックアップが無いと復元は相当困難な筈です。おそらくどこかでギブアップ宣言をするのでは無いでしょうか。「真の原因」は発表されないでしょうから、推測が正しいかどうかは分かりませんが、大きく外れていないと思います。ファーストサーバー「重要なお知らせ」:http://support.fsv.jp/info/nw20120620_01.html
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