一関から
今日は一関を起点に電車+路線バス+徒歩で中尊寺→幽玄洞→猊鼻渓の順に廻りました。この時期ですから、一日曇りでしたが、幸いなことに最後まで降られずに済みました。
はじめに行った中尊寺ですが、大きな勘違いをしていたことが分かりました。行く前は中尊寺という大きなお寺と付随する金色堂があるところと思っていましたが、中尊寺はじめ沢山のお寺や塔の集合体(山全体)のことを指す言葉でした。
小高い山の上に大小さまざまな建造物があり、それらを見て回るだけであっという間に時間が過ぎてしまいました。金堂はいまではガラス張りの大きな部屋に収まっていますが、昔からで外側を覆う建物で保護されていました。同じ金箔貼りでも金閣寺に比べて細部まで繊細に作られているので、「覆い」は必然と思いました。(それでも創建当時はむき出しだったそうですが)中尊寺で時間をオーバーしたため予定を変更。路線バスで中尊寺から直接一関に移動、せわしない昼食の後で幽玄洞入り口前を通る路線バスに乗りました。(念のため一関発の路線バスの時刻表を印刷して持っていたのが役に立ちました)幽玄洞は猊鼻渓(げいびけい)の先にある鍾乳洞で、化石が多く残っていることで知られるところですが、地下に大きな空洞があるわけではなく、くすんだ色の狭い通路と狭い階段を伝って地底に降りていくので閉所恐怖症、高所恐怖症の人には少しきついかもしれません。獣臭がするところで、頭上にコウモリが飛び出してきたときはちょっとびっくりしました。
幽玄洞から猊鼻渓までは1キロほどの距離ですが、なかなかこないバスを待っていてもしょうがないので歩いていきました。舟下りの看板から乗り場までが意外に遠く、着いたときにはちょうど船が出発したところでした。次の船まで待つのを覚悟したとき、突然係りの人が出てきて「船を止めるから切符を買って待ってて!」と言われ、出発したばかりの船を止めて、ボートで船まで連れて行ってくれました。←ちょっと感激でした。石灰岩の断崖に囲まれた猊鼻渓の水の流れは緩やかで、船頭さんの竿裁きで滑るように川を上っていくと、大きな鯉と渡りをやめたカモ達が船と併走を始めました。よく見るとウグイも沢山泳いでいます。もちろん、船上から投げられる餌が目当てですが、一番素早いのがウグイ、次がカモ、鯉はときどきカモに足蹴にされているのが、見えて水族館では決して見ることのできない「熾烈な争い」にしばし目が釘付けになりました。
下りで船頭さんが唄ってくれた「げいび追分♪」の節回しがすばらしく、よく通る声が静かな渓谷に染み渡りしばし聞き入ってしまいました。全国でいろいろな観光船に乗っていますが、景色もさることながら、船頭さんの語り口といい、唄のうまさといい、猊鼻渓の舟下りは秀逸です。中尊寺HP:www.chusonji.or.jp/明日は盛岡の町を巡る予定です。
http://www.e-nekorakuen.net/wp-content/uploads/d3diary/0067d8dc3d83b6fd68a6998ea7594659b8.jpg