風の岬から
帯広駅前から7時15分発のバスに乗って、終点広尾駅に着いたのが、9時半過ぎ。10時発の襟裳岬方面行きのバスに乗って、襟裳岬に着いたのが11時少し前。帰りのバスは15時少し前まで来ないので、その間ずっと襟裳岬に滞在、天気も良くて思う存分撮影できる予定でしたが、午後になって晴れ間が見えてきたものの、やはり寒い。北風も吹いて、気温は20度に達しません。時々、風の当たらないところに待避しながらの撮影となりました。
https://hokkaido-labo.com/erimo-cape-5486
襟裳岬の別名は「風の岬」。一年中強い風が吹いています。襟裳岬は日高山系の岩盤がそのまま海に落ち込んでいるので、岬の周辺は岩礁だらけ。岬の手前で暖流と寒流がぶつかっているので霧が発生しやすく、航海の難所と言われています。岬の突端には、浸食によって削られた磯があり、そこには銭形アザラシのコロニーがあります。岬の途中にある半地下の「風の館」から、望遠鏡でアザラシを見ました。
襟裳岬と言えば、”♪悲しみを暖炉で~”の歌が有名ですが、実際には越冬のため、海岸の木々を伐採して暖炉にくべました。海岸線はむき出しになり、栄養が海に届かなくなって、漁業が壊滅的な打撃を受けました。その反省から、襟裳の住民は植林を続けて、海岸線の森(人工林)が復活しました。帰りのバスは、私以外の乗客は無く、夏休み前の今の時期が一番空いているのでは無いでしょうか。終点の広尾駅で帯広行きにバス待ち。国道帯広~広尾線は途中にどこまでもまっすぐなところが何カ所もあり、左右の広大な畑と言い、まさに「北海道」、「十勝平野」の景色。
帰りは帯広に戻らず、空港へのショートカットとなる、幸福駅で下車しました。愛国駅で始まった撮影旅行は幸福駅で終了しました。帯広線は廃止されましたが、切符はちゃんと売っています。