マイナンバーカード発行システム障害原因の説明が技術より過ぎて却って疑問だらけ??
地方公共団体情報システム機構(J-LIS)から、マイナンバーカード発行システム障害の原因についてPDF資料が提示されましたが、この手の資料には例を見ないほど技術寄りの説明になっているところが却って「理解不能な技術屋の説明を鵜呑み(いいように丸め込まれた?)」にしている印象を受けます。
原因1:(説明)CPUが耐タンパ装置からのデータを各コアで処理している最中に、ハードウェア監視ツールから CPU への状態確認が行われ、同一コアで処理されると、CPU ではハードウェア監視ツールへの対応のみが行われ、CPU での処理結果が耐タンパ装置へ返答されず、その結果、業務アプリケーション側から見て、耐タンパ装置が無応答になってしまう。分からないところ・・・耐タンパ性って、セキュリティ強度のことですね。どれくらいの暗号化を施しているのか分かりませんが、あんまり複雑にしすぎると読み取り(デコード)側に負荷が掛かるので、ソコソコとはおもいますが。ところで、「CPUの各コアで処理」って、物理コアのことじゃ無いでしょう? VMで割り当てられた仮想CPU(コア)のことなら文脈が通じるのですが、そもそもハードウェア監視ツールがCPUの物理コアを直接叩くなんて言うのは聞いたことが無い。ハードウェア監視ツールはCPUの死活監視なんてやらないでしょうし、監視するなら負荷状況だと思いますが。そもそもハードウェア監視ツールが監視対象に高負荷を掛けるなんてあるのだろうか??原因2:(説明)通常、業務アプリケーションがデータ処理を開始する際に、メモリ内に作業領域を確保してから処理を行う。ところが、業務アプリケーションがデータ処理を開始する前にWindows からタイムアウトの通知を受け取った場合、終了処理が実行され、メモリ内に作業領域を確保していないにも関わらず存在しない作業領域を解放しようとして、業務アプリケーションが異常終了する。分からないところ・・・「Windowsからタイムアウトの通知を受け取る」って何?? OSがタイムアウト割込みを出している? 「存在しない作業領域を解放しようとして異常終了」ってアプリのログを見れば一発で分かりそうなものですが、条件漏れでmalloc()無しのfree()が発行されるようなコーディングだとしたら、かなり初歩的なミスです。それと、Windows Server使ってるんですねぇ、流行のフレックスシステムにおそらくVMWAREかなんか載せて。VMを入れる器にWindows Serverは止めて欲しいな。
↑確か、大手5社連合が○○億円で受注した案件ですね。
PDF資料:https://www.j-lis.go.jp/data/open/cnt/3/2064/1/j-lispress160427_1.pdf
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