1号機、2号機、4号機とは役割が違う「みちびき3号機」
落雷の危険があることから、12日に打ち上げが延期された「みちびき3号機」ですが、「みちびき3号機」が他の3機と違う役割を担っていることを知らない人も多いのではないでしょうか。順天頂衛星として八の字軌道を描いて日本上空をカバーする1号機、2号機、4号機と異なり、3号機は赤道上に打ち上げられる静止軌道衛星です。準天頂衛星は1機で8時間日本上空に滞留するので、3機有れば24時間日本上空をカバーすることが出来ます。
http://www.jaxa.jp/press/2017/08/20170810_h2af35_j.html
みちびき3号機の一番の目的は、気象衛星「ひまわり7号」から放送している国土交通省航空局が提供する航空用の補強信号を、20年度に寿命を迎えるひまわり7号に代わり、みちびき3号機が放送するためです。さらに衛星安否確認サービス「Q-ANPI」用のアンテナが搭載され、3号機単体で常に日本の空から見える位置にあるため、災害時にも24時間対応できるようになっています。
みちびき4号機は2018年に打ち上げ予定、その後サービスが提供されますが、センチメーター級測位には専用の受信機が必要で受信機自体が大型のため、まずは測量機器、建設機械、農業用機械などに搭載されます。なお、みちびきシリーズはその後も打ち上げが予定されていて、2023年には7機体制となります。
http://qzss.go.jp/overview/download/isos7j0000000bsx-att/panel_01.pdf